不知火、摘果作業

不知火の摘果対象は奇形・穴あき・小玉を中心に!

不知火奇形果

今シーズンの不知火の着果状況は園地による差はあるものの多めのようです。
特に樹齢が高くなっている園地はその傾向が強く、反対に若い木が多い園地は若干ですが少なめとなっています。

不知火の摘果は一発摘果といって、最初の摘果作業において仕上げに近いくらいの量まで落としていくことが望ましいといわれています。
それは果実の肥大化を促進させることが目的で、不知火は大きいほど価値が高いといわれているのが要因だと思います。

しかし、当園でこのような一発摘果は行いません。
それにはそれなりの理由があるのですが、一番の理由はこれから秋口にかけての台風の影響を考慮しているということです。
それは風による擦り傷による被害があった場合、精品率が落ちてしまうことへの対応なのですが、これには各農家さん、様々な考え方を持っておられると思います。剪定作業をしっかり行っていれば風が吹いても果実に影響は出ないという考え方もあります。
そのようなことでここではどの方法が良いのかについては触れないでおきます。

当園での最初の摘果は奇形果や尻に穴の開いた実、そして、明らかに小さい小玉を中心に摘果して、残しておく実は結果枝になっているものを残しておくようにしています。

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3ヶ月に渡って行ってきた不知火の摘果作業も大詰めです!

不知火の摘果作業

いよいよ不知火(デコポン)の摘果作業も大詰めになって来ました。
玉太りの遅い園地を優先的に行いこの園が最後になります。
この園地は海抜が低く日当たりも良いので、遅い時期まで玉太りが期待できます。

そうはいっても少しザッとしていたかもしれません…。
なんと園地の一部分に摘果作業をしていない箇所が残っていました。
「この辺りの木は薄生りで着果量が少ないんで摘果は遅いほうがいい!」
そのように考えていたらしく、時間の経過と共に果実が成長してくると着果量の多さに気がついたというワケです。
この様は話はよくあることで、実が小さい頃は葉に隠れて見えなかったりするので、最初の先入観で作業を進めていた事が原因です。
このようなチョッとした油断というか思い込みが作業を遅らせてしまう要因になることも度々あります。

このようなミスをしないようにするには最初の段階でのチェックが大切で、摘果作業を始めるにあたって各園地の木、それぞれの着果量を把握しておくことが大切です。
それを実施することで全体の着果量の把握が出来てロスのない作業が可能になります!
ある意味、良い経験になりました…。

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不知火(デコポン)の仕上摘果も終盤です。

不知火の裂果

お盆明けから本格的に仕上げ摘果作業に入った不知火。
例年よりも若干遅れ気味ですが、これは意識してのことなんで問題はないです。
とにかく今シーズンは後期重点摘果に徹してみようと思っています。

さて、仕上げ摘果に入った不知火なんですが、このところの雨で果実が割れてくる裂果の症状が出始めました。
毎年のことなんで仕方はないんですが、仕上げの段階での裂果は少なからず生産量の現象になるので気になりますが…。
そして、奇形果の見落としも結構あります。
さらに天生り果もチラホラ残ってるのを見かけます。

奇形果や天生り果の見落としに関しては摘果作業の丁寧さが大切なんですが、時間に追われているとこのように見落とすことが多々あます。
そうはいっても、今シーズンは摘果作業後期に重点的に摘果することにしてたので、これまではアバウトでよかったこともあります。
そして、裂果の症状なんですが…。
これに関しては、土壌が乾燥する前からの灌水によって多少は防ぐことが出来るといわれていますが、設備がなかったり、灌水する作業時間が取れない等、いくつかの要因で起きてしまうのである程度までは覚悟しています。

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不知火(デコポン)の摘果作業、3巡目です!

小玉・傷有り果

不知火(デコポン)園の除草作業が早めに終わったので摘果作業をして来ました。
今回で3巡目になりますかね。
この摘果作業は何度廻っても見落としがあります(笑)
なので、出来るだけ足を運んだ方が良いのですが、時間的に無理ですが…。

今の時期はカメムシの食害と思われる被害と裂果、そして、見落としている小玉や傷有り果を落としていきます。
やはりカメムシもいないようで園内にはいるんですね。
今シーズンはそれほど大量発生していないんですが、被害の受けた実を時々見かけるようになりました。
そして、裂果なんですが、これに関しては仕方がないんです。
これまで雨が少なく水分が不足しているところにそこそこの雨が降ると果実の中身、つまり、果肉が一気に成長するのに外皮がそれに対応できずに裂けてしまいます。

これらの対処方法としては、病害虫の防除を黒点病の定期防除の際に一緒に行うのですが、原則的に発生が少ない場合にはあえて散布はしないのが通例です。
やっぱり、むやみやたらに農薬は使用したくないので…。
で、裂果の方は水不足が顕著になる前に随時灌水を行うと多少は防ぐことが出来るようです。
しかし、一度水を与えると常に補給してやる必要があるので灌水設備がない園では対応するのが難しいと思います。
それよりも園地を巡回し、摘果によって調整する方が得策かもしれません。

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2巡目の不知火(デコポン)の摘果作業も大詰めに!

小玉

2巡目に入った不知火の摘果作業も大詰めになりました。
今日の園地は海抜が低く、着色も早いので当園の中では一番最初に収穫を始める園地です。
不知火は一発摘果が良しとされていますが、当園ではなぜか2・3回に分けて摘果します。
まぁ~、母と作業分担していることもあるので厳密に作業しているわけではないのですが…。

一発摘果が良いといわれるのは、最初に適正数量にしておくと、それ以降、栄養分や水分を果実に十分与えることが出来るので玉太りが良いためです。
不知火は大きなサイズほど商品価値が高いので3Lサイズを中心に生産することがベストだということです。
しかし、園地によっては摘果するのが早過ぎると着色が悪くなったり、糖度が高くなりにくいといった話も聞きます!
さらに、この辺りでは秋の台風シーズンまでに摘果してしまうと、台風の被害にあった場合、精品数量を確保できなくなるといった心配もあるようです。
これはあくまでも当園の場合ですが、玉太りを優先させたシーズンにヤケ果という皮膚障害を起こしてしまい、精品数量を激減させてしまった経験があります。
この時、小玉の方がヤケ果になりにくいといった意見も伺ったことがあります…。

このようなことから、園地にもよりますが、秋口でも十分に玉太りが期待できる場合、早期の一発摘果は行わないようにしています。

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