ここ数日の間に目立ち始めた不知火(デコポン)の腐敗果。
何らかの原因で木上で腐敗が始まったものと思われます。
このような症状が起こる要因として3つのパターンが考えられます。
それらの主な原因となっているもののひとつに裂果現象があります。
中身の果肉の成長が急激に起きて、外側の果皮が割れてくる症状が見られます。
そして、風などによって果皮が傷つき、そこから病害が発生してしまう場合もあります。
更にはカメムシが吸引して被害に遭うといった害虫の食害によるものも多く見かけます。
これらの症状を防ぐには病害虫の定期防除を確実に行うことが大切です。
また、摘果の際に、果実の周囲に邪魔になる枝などがある場合、除去するのも一つだし風の影響を受けないように防風垣の手入れを怠らないように気をつけることが必要ですね!
ただし、裂果現象においては土壌中の水分管理を徹底することが大切になってくるので、時期的な問題と気象状況によっても大きく作用して来ます。
このように腐敗果の要因は、日頃の作業の中で解決出来ることと、その時期に影響を与える気象条件によることが多いので細やかなチェックが大切になるのかもしれないですね…。
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スリ傷などが要因の場合は果実周辺の枝と防風垣の管理が大切です!
台風等の強風によって果実が周囲の枝などに接触することで傷が入ってしまい、そこから腐敗が始まることがよくあります。
これは、実が小さい間は風に吹かれても実自体が軽いこともあり、それほど大きな傷になることはありません。
しかし、ある程度の大きさになると果実自体の重量も大きくなるので、果実周辺の枝等の除去など、木の管理が大切になって来ます。
また、園内に吹き込む風を防ぐことも重要なポイントになります。
そのためにも防風垣の手入れを定期的に行う必要があります。
それに、手入れをすることによって日差しが差し込み、日照時間を長くすることで光合成を盛んに行うことが出来るので適切な管理をしておくこと大切です!
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カメムシによる吸引の被害にも注意が必要です。
今シーズンはカメムシの発生はそれほど多くはありませんが、年によっては大量のカメムシが発生して、果実への被害も深刻になってきています。
カメムシは、くちばしを差し込み中の果汁を食害します。
そのように食害にあった果実は黄色く変色し、やがて木上で腐敗してしまいます。
これらを防ぐには定期的なカメムシの防除が大切で、黒点病等の防除の際に園内のカメムシの発生状況を確認して防除することが大切ですね。
秋が深まってくる今の時期は果実も大きくなります。
その為、裂果現象なども多く発生し、腐敗果が目立って来ます。
木上でそのまま放置しておくと、腐敗した菌が他の柑橘に移ってさらに感染を広げていくこともあるので、除去することがポイントになってくるように感じます。
これからの作業にも細心の注意が必要ですね…。