今日は柑橘の病害についての話です…。
今シーズンは本当に果皮にダメージを受けた年でした。
昨年の秋以降、台風の襲来や長雨、そして年明けからの寒波による積雪や低温…。
これほど気象状況が悪かったシーズンはなかったのではないかと思います。
当園での被害は黒点病が最もひどかったですね。
秋の長雨と気温が高かったこと、そして各病害虫の防除の回数を少なくしたことが発生を広げてしまったようです。
周りの農家さんは使用限度いっぱいの農薬を散布する方が大半なのですが、それでも発生を防げなかったみたいですね。
病害虫の防除は農薬の散布だけではなく、園内の管理も大切だと痛感しました。
風通しを良くし、木の内部にまで十分に日照があるようにしなくてはイケないようですね。
選定作業をはじめ、各作業においてこのことを考慮しておくことが大切です。
時間的に難しいこともありますが、出来ることから実施していきたいと思います!
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黒点病とかいよう病は最大の病害です!
各柑橘全般にみられるのが黒点病です。
その名のとおり、小さな黒い点々が出来る病気で、ひどくなると著しく外観を悪くするので商品価値は下がってしまいます。
今シーズンのように着色期に感染すると、その周囲の着色が遅れることがあります。
また、雨だれの流れに沿ってできることもあり、外観を著しく悪くします。
そして、かいよう病です。
名前のイメージからして良くないですが、これは、果皮の表面にコルク状の病班ができるもので、これもひどくなると見た目が悪くなるので注意が必要です。
これらの病害の予防には木や園の管理はもちろん、定期的な防除も必要だといわれています。
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サンフルーツにみられるさび果病の発生も気になるところです!
当園ではサンフルーツによくみられる症状のひとつにさび果病があります。
これはその名のとおり果皮にサビができたようなります。
このさび果病は、実が成熟する頃に日照不足が続き雨などによって果皮が軟弱になったところに天候の回復によって直射日光を強く受けると日焼けを起こし、そのことによって果皮がダメージを受けてできるものです。
このさび果病は土壌の保水力が少ない場所や細根の少ない木で多く発生するようです。
これも黒点病と同じように枯れ枝によって伝染していくので枯れ枝の処理はとても重要になってきます。
柑橘の病害において枯れ枝はとても厄介なものです。
選定によって枯れ枝の発生を少なくして、出来たものはしっかりと処理することが大切です。
分かってはいることなんですが、実際、園地で作業するとなると、かなりの時間と労力が必要です。
「今シーズンこそは!」っと毎年、気合は入れているのですが…。