昨年11月頃から始まった袋掛け作業、今日の清見園のサンテ掛けが終わり、全てが終了しました。
よく「いったい何個の実に掛けるんですか!?」って聞かれますが、何万個になるのか数えたこともないので、「想像したこともないです(笑)」って答えてます。
掛けはじめの頃は果てしなく続く作業のように感じますが、毎日コツコツとこなしていくうちに終わりは来るものです!
なんだか人生に例えることも出来そうな感じですね…。
今シーズンは終盤になってサンテの数が足らなくなり、補充しなくてはいけなくなり、5400枚を購入。
ですが、それでも足りるワケもなく、結局は不知火(デコポン)の収穫をして、それに掛けてあった袋を清見タンゴールに使うという、なんとも手間のかかることになってしまいました。
一応、清見タンゴールの袋掛け作業の期限は1月末なので、期間的には余裕があったのですが、他の作業の都合もあり、急いでいたのが現状です。
これで、袋掛け作業が終了したということで、不知火の収穫作業に本腰を入れることが出来ます。
今一度、気合を入れて作業にかかります!
袋掛けの順番にはそれなりに意味があるんです!
当園には3ヶ所の清見園があります。
いずれも海抜の低い園地なのですが、東向きと南向きに分かれています。
海抜が低いというのは気温の関係で、清見タンゴールは比較的温暖な気候が良いのと、収穫までに木で越冬させるので寒害に強い海抜の低い園地になっています。
そして、園地の向きなんですが、当園の場合、東向きの園地では日照時間が短く、南向きの園地では長くなります。
このようなことから、サンテ掛けは東向きの園地から開始し、その園地が終わると南向きの園地へと移動します。
サンテを掛ける効果のひとつに着色促進があるので、日照時間の少ない東向きの園地を先に掛けて、それが終わると南向きの園地へと作業を進めます。
しかし、今シーズンは着色が良かったのでこのようにしなくても良かったのですが、いつもの習慣なんですかね(笑)
ほんの少し酸味が残っているかな…。
今シーズン最後になった園地は酸抜けが少し遅れているところでした。
といっても、極端な差があるわけではなく、「ほんの少し…。」といった感覚です。
いつものように実食をしたんですが、前回よりも食べやすくなっているので、少しづつ酸味が弱くなっているものと思われます。
当園では、実際に食べることによってその時々の果実の状況を把握するように心掛けています。
柑橘というものは甘さだけでは美味しく感じることはなく、クエン酸も大切な役割を果たします。
糖度も高いけどクエン酸の数値も高めになっている柑橘の方が実は味の濃い食味となるケースが多いともいわれています。
これはあくまでも個人的な考えですが、熟成させる前に酸抜けが進んでしまうと「抜けた味」になってしまうような気がします。
なので、一筆分析によるデータは参考にはしますが、個人販売においては気にしないようにしています。
あくまでも自分で食べてしっかり味見をしてから販売するようにしています。
今シーズンは着色が早かったので、天草をはじめ、他の柑橘達も食べ頃になるのが早くなる可能性もあります。
今後の食味の変化に要注意ですね!