今シーズンの清見タンゴールの落果現象について…。

害虫の被害

­今シーズンの清見タンゴールは昨シーズンとまではいかないですが、落果している果実が多くなっています。
この落果には様々な原因がありますが、大半は病害虫によるもの…。
良くいわれているのがカメムシによる被害で、この被害にあうと果皮が黄色に変色して落果してしまいます。
しかし、今シーズンはカメムシの発生はそれほど多くはないのですが…。
また、数年前から発生しているケムシ…。
今シーズンも多く発生している園もあるようです。
このケムシは果皮に穴を開け、そこから果肉の中に侵入して食害を起こしているのだと思います。
この被害にあった果実は腐敗し、やがては落果してしまいます。
さらには菊化現象といって果皮が波をうったようになるものや、ヤケ果といって、外皮に日焼けのような跡が出来るもので、これも被害が拡大してくると腐敗して落ちてしまいます。

このように落果する原因のうち、害虫によるものは個人的にはさほど気にしてないのですが、病害に関してはきちんとした対策を施さないと被害が拡大してくることもあるので注意しておくことが大切です。

菊化した果皮をよく見かけるようになりました!

菊化症状

柑橘の外皮の表面が波を打ったようになる症状のことで、皮の薄い実ほど起こりやすいようです。
これには様々な要因があると思いますが、木の樹勢の低下と水分や窒素不足によって発生するといわれています。
柑橘はストレスを与えることで糖度が増しますが、それだけで良いというわけでもなく、健全な木で栽培することが大切であるともいえるので、このような症状が出てきたときは木のシグナルだと思って注意しておきたいですね!

当園の清見タンゴールを栽培している一番広い園地は昨年、寒波と強風の影響で落葉がひどく木の樹勢が著しく低下しました。
春以降、それなりに回復もしてきたのですが、未だに回復することが出来ない木もあり、このような果皮障害をおこしている実も例年より多くなっています。
先ずは、木の樹勢回復が前提条件になります。
ましてや接木が多い園地なので、一年でもとの姿に戻ることはないと思われますが、徐々に回復できるように作業を進めていこうと思っています。

やはり落果の一番の要因は「ヤケ果」です!

ヤケ果の症状

清見タンゴール園で発生する落果の一番の要因はヤケ果だと思われます。
この症状はコハン症に似ているのですが、様々な要因が重なり合って発生しているともいわれています。

先ずは果実そのものの問題として、果皮が弱いことがあげられます。そして、木の樹勢が弱いことも大きく影響しているようです。
また、気象条件としては収穫前に過度に乾燥することや冷たい風にさらされること、そして10℃以上の状態で雨が降ることも良くないようです。
さらには急激な気温の低下や積雪・結露などの影響もうけるようですね!

このように、ヤケ果の対策としては色々あるのですが、園地の条件にも影響を受けるようで、くぼ地や標高の高い園地なども良くないようです。
このような園地の場所がそれを助長しているのであれば他の場所での栽培がいいのかも知れません。
しかし、このような対策は実際に簡単に出来るものではなく、どうしても現状のままでどのように対策していくのかを考えなくてはいけません。

そこで、一番のポイントとして思うのは木の樹勢です。
勢いのある元気な木は病害虫を寄せ付けないともいわれています!
そのためにも根を多く丈夫にすることが大切ですで、園地の土壌の見直しも必要だと考えています。

ジューシーで爽やかな甘さが特徴の清見タンゴール。

後口がよく爽やかな甘さが特徴の清見タンゴール!

その一大産地、愛媛県西宇和郡の中でも特に美味しいといわれるのが佐田岬半島の宇和海側の段々畑で作られる清見タンゴールです。

厳しい自然環境の半島の急斜面に作られた段々畑で育てられた果実は格別です。

この機会にぜひ味わってみてください!


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