不知火は一発摘果が基本だといわれてますが…。

穴あり果

今の時期、柑橘農家は摘果作業の真っ最中だと思います…。
当園でも天草の初期摘果が終わり不知火(デコポン)へとシフトしてきました。
この不知火の摘果は一度に仕上げてしまう一発摘果が基本だといわれているのですが、当園では一発摘果は実施していません。
たしかに不知火に関しては大玉の価値が高いので、大きくした方が良いからだろうと思います。

ですが、食味はどうなんでしょうか!?
たしかに3Lサイズくらいの不知火でも美味しくいただけますが、大きければ大きいほど食味に優れているとは思えません。
そのような理由で当園では初期摘果の割合を多くして、2回目、3回目と進むにつれて仕上げていくようにしています。
ただし、仕上げ摘果の時期が遅くなると玉太りが悪くなるので、各園地の状況をみながら作業を進めています。

当園での摘果の時期を決めるポイントは、どれくらいの着果量になっているのか、また、園地の平均気温は高いのか低いのか…。
ようするに、いつくらいまで成長を続けてくれるのかということを考えて作業しています。

奇形・キズ・穴あき・天生り果を最初に!

線あり果

最初に摘果するのは奇形になっていたりキズがあるもの、そして、へその部分に穴が開いているもの、さらに天生りといって木の天辺に生っているものを先に落とします。

今の段階で形が悪かったり擦り傷などがあるものは実が大きく成長するにつれてそれらも大きくなるので、今のうちに摘果しておきます。
また天生り果はサイズは大きくなるのですが、糖度が乗らず、果皮も荒いものが多くなるので摘果の対象となります。

このような実は規格外となるので、早めに落とすことで残しておいた実に栄養や水分が送られ成長を助長します。

内生り果について…。

キズあり果

樹冠内部の内部に生った実を内生り果といいます。
内部だけあって日当たりが悪いのは言うまでもありません…。
なので、一般的には摘果の対象となります。

しかし、樹冠内部に生るということは風の影響を受けにくくなるということでもあります。
それだからなのか、内生り果は比較的外観が綺麗な実が多いように思います。
たしかに着色は悪く玉太りも芳しくないことが多いですが、木全体の着果量が少ないようなケースは内生り果でも残しておいても良いのではないかと…。

風の影響を受けることが多いこの地域。
防風垣はあるものの完全に防げるものでもないので、ある程度の擦り傷が出来る程度なら仕方がないのかもしれません。
このようなことも考えたりしているので、摘果に関しても独自の方法で進めていこうと思っています!

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