今回は「予措戻し」について…。
通常、柑橘は収穫後、約5%の予措をしてから貯蔵します。
これは、収穫後直ぐの果実は水分量が多く、そのまま貯蔵すると果実の腐敗を引き起こしたり、果肉の水分が少なくなることがあります。
これを防止するのが予措という作業です。
そして、予措戻しは、この予措をしすぎた場合に果皮が柔らかくなりすぎてしまうことがあり、これをある程度改善させることを目的として行う作業です。
当園の場合、とくにサンフルーツに対して行うことが多いです。
この方法が一般的かどうかは別として、当園では昔から行っているようです。
この作業を行うことによって果皮にハリを取り戻すことが出来るようですが、乾燥の度合いによっては戻らないことがあるので、予措の期間については慎重に作業を進めることが大切です…。
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サンフルーツでやってしまうことが多い予措のしすぎ…。
当園の場合、予措過剰になることが多いのがサンフルーツです。
このサンフルーツの収穫時期が不知火(デコポン)の収穫後ということもあり、その不知火の選別・貯蔵や出荷作業で倉庫が満杯状態になります。
その為、サンフルーツを収穫しても不知火の出荷が終わらないと倉庫に入れることが出来ず、山小屋に仮置きすることが多くなります。
この山小屋に保管している時に予措をしすぎることがあります。
山小屋では十分な管理が出来ないということもあるのですが、サンフルーツの予措まで手がまわらないというのが実情です。
そのような時、予措期間が長くなり過剰になってしまいます。
通常、予措の期間は1~2週間です。
この期間の間に5%程度の水分を果皮から飛ばすのですが、そのタイミングを確認しながらの作業になります。
本来は意外と細やかな作業なんですよ(笑)
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この予措戻しの方法は当園独特だと思いますね…。
柑橘を貯蔵する前に行う予措という作業。
本来であれば過剰になってはイケないことですよね。
サンフルーツの場合、収穫後、山小屋で保管します。
この際、2週間程度予措するのですが、その時の気象条件によって乾燥が進む場合とそうでない場合があります。
山小屋という性質上、湿度や温度管理がしずらい状況なので、予措過剰になることがあります。
もしも過剰になった場合、出荷前に再度ビニール袋と新聞紙を使って果皮にハリをもたせます。
いわゆる、お肌のパックみたいなものでしょうか!?
違ってるかもしれませんが…。
コンテナ内側にビニールを入れ、新聞紙を底面に敷きつめます。
そこにサンフルーツを入れていきます。
コンテナの容量の8割程度まで入れた後、上面にも新聞紙を敷つめ、ビニールで密閉させます。
これで数日間、保管しておきます。
今シーズンもこの方法で一度だけ予措戻しして出荷しました。
本来であれば予措戻しという作業はしない方が良いのですが…。