植物が成長していく上で必要な元素、つまり必要元素17種類のうち、炭素・酸素・水素は空気中や水から摂取し、残りの14種類は土壌から摂取するといわれています。
この中で炭素は有機物には欠かせない構成元素で、細胞や組織の機能に欠かせないもので、大気中の二酸化炭素を吸収し、炭化水素に変換された後、様々な有機物の材料となっています。また、植物はおおよそ水から水素を得ていて植物の有機物を構成しています。さらに、酸素は光合成による副産物として植物体外に放出されますが、糖を分解するために必要とされています。
そして土壌から摂取されるもののうち、窒素・リン酸・カリウムは土壌内のものだけでは不足するので肥料として与えることが大切になります。
では、なぜ牛糞たい肥がよいのでしょうか…!?
それは植物の成長に直接作用することがメインではなく、どちらかというと土壌改良剤的な役割が多くなります。
園地では長年の施肥によって土壌内の成分に偏りが生じていて、それが木や果実の成長にとって様々な弊害をもたらしています。
そこで、有機物を多く含んでいるたい肥を施用することで土壌を正常化させることを目的として使用されています。
牛糞たい肥の効果とは…!?
植物が成長していく上で必要なのが肥えた土壌です。
栄養をたっぷり含んでいる柔らかな土が適しているのですが、それを作り出すのがたい肥です。
牛糞たい肥とは、牛の糞を発酵させて微生物によって分解させた有機質肥料のことなのですが、その中に含まれる肥料成分が比較的少なく、ゆっくりと効くのが特徴です。
その為、土壌改良材として使用されることが多く、土の中の繊維質を増やすことから腐葉土の代わりとして使われます。
ところで牛糞たい肥は、動物性有機肥料の鶏糞たい肥や豚糞たい肥に比べると、窒素・リン酸・カリウムの肥料成分が少ないという特徴があります。
また、有機物を多く含んでいるのでゆっくり分解します。そのため土壌中の通気性が良くなり、水も通りやすくなり保水力もアップするといわれています。
このようなことから土壌内の微生物を活性化させ、植物の根が張りやすいという効果がきたいできます!
牛糞たい肥の成分について!
牛糞たい肥に含まれる成分のうち、窒素・リン酸・カリウムはとても少なく2%程度だといわれています。
今回入荷した牛糞たい肥の成分は、窒素が1.8%でリン酸が2.1%、カリウムが3.0%で、炭素が42.5%と水分が58.0%とされています。
原料はシンプルに牛糞とおがくずです。
ここで注目したいのが植物の三大栄養素といわれている窒素・リン酸ん・カリウムの量が少ないことです。
近年、肥料の大量施用によって、これらの栄養素が過剰気味になっている園地が多くなっているようです。
この状況を打開することが出来るのが、土壌改良材として注目されている牛糞たい肥です。
「元気な木や実を作るには健全な土壌作りが大切!」
このことを十分に顧慮してから施用するようにしたいところです。