不知火(デコポン)の分割採集が今日の午前中で終了しました。
4か所の園地のうち、最も酸抜けの悪かったところを最後にすることで少しでも酸抜けを促進させることができたと思っています。
そして、午後からは残しておいた実の全量収穫のため、一番最初に収穫を始めた園地に戻ってきました。
分割採集は果実を木上で熟成させることが出来ることから大変良いことなんですが、デメリットもあります。
それは、積雪等の気象条件によっては被害にあってしまうことがあることと、鳥による食害です。
この鳥による食害を防止するために袋掛けをしているのですが、完全に防ぐことは出来ません。
この園地でも鳥の食害にあっている実を多く確認することになりました。
ある程度、覚悟をしての分割採集ですが、少し残念な気もしますね!
とはいっても、残しておいた実は着色はもちろん、食味も良くなっているのでそれなりの効果はあったと思っています。
さて、これからは全量収穫です!
一気に採りあげていきたいと思います。
分割採集で残しておいた裾生り果…。
分割採集の基本は、先ずは木の中間部から上部にかけて日当たりの良いところの実を収穫します。
それが終わると残っている実を全量収穫していきます。
当園の場合、不知火園は4か所。
最初に分割採集を始めてから最後の園地が終わるまで約1か月かかります。
それが終わると最初の園地に戻って来るのですが、この間に残しておいた実が良い状態になっているということになります。
その年の気象条件によって多少の誤差はありますが、その効果はあるようです。
柑橘の場合、木の内側や下の方は他の部分に比べると日当たりも悪くなり、栄養分の吸収の点でもあまりよくありません。
そこで、先に条件の良い部分の実を収穫しておくことで残しておいた実に栄養分や水分を供給できるようにするという意味で分割採集を行います。
これがとても大切なことなんです!
残しておいた実は…!?
分割採集で内生り果や裾生り果を残しておいたんですが、その実がどのように熟成しているのか…。
全量収穫を始めるにあたり、とても気になるところなんですが、時期的にみてもそろそろ収穫を終えるようにしないといけないので、全量収穫に入ると文字通り全て収穫していきます。
そこで、収穫前にチェックしてみました。
この園地においては、着色は申し分ない状況です。
また、食味の方も酸抜けが進み、口当たりが良くなっていました。
とりあえず、この園地においては分割採集の効果が出たといっていいでしょう。
作業的には迷うことなく全てを収穫するので効率が良く一気に進めていきたいと思います!