当園では後期重点摘果を基本にしています。
これも柑橘の種類によって多少のズレはあるのですが、基本的には「最初はボツボツ、最後はしっかり!」っといった感じです。
多少のサイズダウンは仕方がないとして美味しい柑橘を作ることを基本としています。
しかし、半島での柑橘栽培において気になるのが海抜です。
海岸に近い海抜が低い園地から、山頂に近いくらい高い園地まで色々です。
そのくらいの高低差があると柑橘の成長にも差が出るもので、海抜の低い園地では遅い時期まで気温が高く、玉太りの良い傾向にあります。
それに対して海抜の高い園地では気温が下がるのが早く、成長が鈍くなる時期が早いんです。
これを全て同じような作業をしていたのでは良い柑橘を作ることは出来ません。
特に不知火(デコポン)のように大きな実を作ることは求められる場合はそれなりに対応することが必要です。
そのため当園では海抜100mを基準として摘果の時期を調整しています。
早くてきますればその分、玉太りがよくなります。
しかし、あまりにも早くしすぎると着色が遅れ、収穫時期がずれ込み、今度は雪や低温による障害の心配が出て来ます。
そのあたりを見極めた作業が求められます!
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海抜100mを超える園地の仕上げ摘果!
これまでの摘果対象は極小の実や、傷、病害虫の発生、複数結果、天生り等の実を落として来ました。
これらは残しておいても商品価値が下がる上に、どうしても栄養が必要になるので、これまで数回に分けて落として来ました。
そこまで摘果すると、そこそこ綺麗な実だけが残り、どれを落とすか迷うくらいです。
しかし、今の時期になるとそろそろ仕上げて行かなくてはイケないので、平均よりも小さな実は綺麗なものでも落としていきます。
ただし、木全体の着果量をみたうえで、数量が少ない場合はバランスを考えて残しておきますが、そこそこに生っている場合は一気に落としておきます。
このように海抜が100mを超えるような園地では、柑橘の種類を問わず少し早めに仕上げ摘果をしています!
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不知火(デコポン)は思い切った摘果が必要なんですが…。
このように後期重点摘果をする場合、摘果の際にどれを落とすべきか迷うことが多く、この時に思いっきりの良さが試されます。
摘果が遅くなるにつれ実もそれなりに大きくなるので、何らかの理由で残しておく必要がない実だと迷うこともないんですが、これといった理由もないのに落とすことに抵抗を感じることが多くなります。
この時に、思いきれるかどうかで精品率がアップするかどうかが決まるといっても過言ではありません。
不知火の場合、葉120枚に1個の実が理想だといわれています。
実際にそこまでは摘果できなくても80枚に1個くらいまでは調整しておきたいですよね。
なので、思い切った摘果が大切になるんです。
ただし、今後の台風の影響も考えておかなくてはいけないので、そのあたりのさじ加減が難しいところですね!