2018年 8月 の投稿一覧

不知火は木の天辺から50cmは全量摘果します!

天生り果

今日は木のてっぺんに生っている天生り果、つまりウラ玉を落として来ました。
これは海抜の低い園地で摘果作業をした時、三脚を持っていなかったので、残しておいた実です。
特別な意味はないんですが…(笑)

この天生り果、本来は一番最初に摘果する場所でもあります。
それは、てっぺんに生っている実は外皮が厚く、肌も荒いんです。
しかも、果汁が少なく糖度も低い傾向にあります。
そうなんです。残しておく理由はないのがこの天生り果なんです(笑)

しかし、隔年になって着果量が極端に少ない時は最後まで残しておいて、袋(サンテ)掛け作業の時に落とす場合もあります。
それは、着果量が少ないのに早めに落としすぎると秋芽が出るので、それを防止するために残しておくケースがあります。

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海抜100mを超える園地では早期摘果を!

不知火の仕上げ摘果

当園では後期重点摘果を基本にしています。
これも柑橘の種類によって多少のズレはあるのですが、基本的には「最初はボツボツ、最後はしっかり!」っといった感じです。
多少のサイズダウンは仕方がないとして美味しい柑橘を作ることを基本としています。

しかし、半島での柑橘栽培において気になるのが海抜です。
海岸に近い海抜が低い園地から、山頂に近いくらい高い園地まで色々です。
そのくらいの高低差があると柑橘の成長にも差が出るもので、海抜の低い園地では遅い時期まで気温が高く、玉太りの良い傾向にあります。
それに対して海抜の高い園地では気温が下がるのが早く、成長が鈍くなる時期が早いんです。
これを全て同じような作業をしていたのでは良い柑橘を作ることは出来ません。
特に不知火(デコポン)のように大きな実を作ることは求められる場合はそれなりに対応することが必要です。

そのため当園では海抜100mを基準として摘果の時期を調整しています。
早くてきますればその分、玉太りがよくなります。
しかし、あまりにも早くしすぎると着色が遅れ、収穫時期がずれ込み、今度は雪や低温による障害の心配が出て来ます。
そのあたりを見極めた作業が求められます!

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不知火(デコポン)の摘果作業、3巡目です!

小玉・傷有り果

不知火(デコポン)園の除草作業が早めに終わったので摘果作業をして来ました。
今回で3巡目になりますかね。
この摘果作業は何度廻っても見落としがあります(笑)
なので、出来るだけ足を運んだ方が良いのですが、時間的に無理ですが…。

今の時期はカメムシの食害と思われる被害と裂果、そして、見落としている小玉や傷有り果を落としていきます。
やはりカメムシもいないようで園内にはいるんですね。
今シーズンはそれほど大量発生していないんですが、被害の受けた実を時々見かけるようになりました。
そして、裂果なんですが、これに関しては仕方がないんです。
これまで雨が少なく水分が不足しているところにそこそこの雨が降ると果実の中身、つまり、果肉が一気に成長するのに外皮がそれに対応できずに裂けてしまいます。

これらの対処方法としては、病害虫の防除を黒点病の定期防除の際に一緒に行うのですが、原則的に発生が少ない場合にはあえて散布はしないのが通例です。
やっぱり、むやみやたらに農薬は使用したくないので…。
で、裂果の方は水不足が顕著になる前に随時灌水を行うと多少は防ぐことが出来るようです。
しかし、一度水を与えると常に補給してやる必要があるので灌水設備がない園では対応するのが難しいと思います。
それよりも園地を巡回し、摘果によって調整する方が得策かもしれません。

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枯れ枝に感染した黒点病は3年ほど生存し続ける!?

黒点病1

柑橘の病害虫の中でも厄介な黒点病。
果実に発生すると商品価値を落としてしまう困った病害です。
近年消費傾向で多少の見た目の悪さは受け入れてもらえますが、それでも「ワケあり」といったようにB級品の扱いです。

この黒点病は果実や葉、そして枝に黒い点々が出来るもので、密度の低いものは黒い点々がポツポツと出来ます。
しかし、密度の高いものは雨垂の流れた跡に発生し淚斑状になります。
雨量が多く気温の高い状態になると発生しやすく、主に枯れ枝に発生し、その後、枝や葉に、そして着果してくると果実に感染します。

これを防除するために年間定期的に農薬の散布を行っているのが通例ですが、それでもなかなか発生を抑えることが出来ません。
単に定期防除を実施するだけではなく、感染源となる枯れ枝の除去の徹底は大切になってきます。
更には、その枯れ枝を作らないよう、木の内部にまで日差しが届くように剪定し、風通しもよくすることが必要です。

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接木して20年を過ぎた頃から目立ち始めた幹の病気…。

樹脂病

当園で生産量が一番多いのが清見タンゴールです。
甘夏やサンフルーツから改植した園地でも栽培が最も多く、その際、苗木を植え付けたのではなく、接木だったようです。

当時、改植するといえば接木でした。
接木は実を生らすことができるまで苗木に比べて時間がかからないのと、予算的にも比較にならないほど低料金だったようです。
なので、当時から接木を盛んに行っていたようですね。

その接木も年数を重ねるごとに樹勢が落ちてきています。
当園の場合、全てではないのですが、20年を過ぎたあたりから症状が出始めました。
特に症状が重いのは樹脂病を発生してしまい、実を着けることすらままならない状態に…。

このような樹脂病に対しては樹勢を良好にすることが一番の対処方法になるようです。
樹勢をよくするには先ずは根を元気にすること…。
接木の場合、台座の木が古くなると根も弱って来るので、ある程度の年数が経過すると処置できなくなります。
なので、植え替えしか方法はなさそうです。
しかし、苗木の場合は根の状態を良好にすることで回復してくる可能性があるので対策できそうですね!

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