いよいよ今日から今シーズンの定期防除の開始です。
黒点病をはじめとした各病害とチャノキイロアザミウマなどの害虫の防除を目的としています。
先ずはデコポンとポンカン、はるみにサンフルーツの園にて実施しました。
周囲の園の方々はすでに2度目の防除に入っていますが、当園では最初になります。
早くも1回少なくなっていますが、今シーズンは病害虫の被害を最小限にとどめるため、より効果的な散布が必要になります。
年間の散布回数を少なくして精品率を落としているようでは話になりません…。
今シーズンは的確な散布と園内環境を整えることによって精品率のアップを目指しています。
そのためにも定期防除は大切になります。
初回の今回は灰色カビ病とチャノキイロアザミウマによる被害、そして黒点病の防除が目的です。
とくに黒点病の発生が年々増えてきているので要注意ですね!
スポンサーリンク
[ad#blog-yugiboushi-site-01]
サンフルーツ園で多かった灰色カビ病…。
灰色カビ病は落弁期の花弁に灰色のカビが発生し、落花を助長します。
これが多くなると着果量が少なくなります。
発病した花弁が幼果期まで残っていると果実にかさぶた状のキズができて、果実が大きくなるにつれてそれも拡大し、やがてコルク化します。
この灰色カビ病は開花期から落弁期に雨天が続くと発生が多くなるといわれていて、雨量が多いというよりも、降雨の回数が多くなると発生しやすい傾向になるようです。
通常、開花数の多い温州みかんでの発生が多いといわれていますが、当園では何故かサンフルーツ園でも多く発生しています。
スポンサーリンク
[ad#blog-yugiboushi-site-02]
チャノキイロアザミウマによる被害も…。
果実のヘタの周囲がリング状になっているのがチャノキイロアザミウマによる被害です。
落弁期から8月頃までの間、ヘタと果実の間に幼虫や成虫が生息して着色前の果実を吸汁し果皮に被害を与えるもので、果梗部が灰褐色のリング状になり被害が発生します。
早い時期に加害されると果実が大きくなるにつれリングも大きくなります。
7月以降になると果頂部への加害もあるようで、加害部分にカルクが出来て、果実の成長とともに症状が悪化していきます。
このチャノキイロアザミウマによる被害も外観を損なうので商品価値が低下します。
今の時期にしっかりと防除しておくことが大切です。
ちなみに、病害虫の中で最も注意が必要な黒点病の防除も、この時期から開始します。
とくに枯れ古木などに発生することが多いので、それらの撤去も合わせて行うことが大切です。