昨年の秋に大型の台風が2度、ここ佐田岬半島に接近しました。
その時の被害は大きく、防風垣や柑橘の木が根元から倒されたり、果実も被害にあいました。
防風垣のしっかり整備されている園の被害は少なかったのですが、管理の行き届いていない園では様々な影響が出ました。
柑橘園というのは自分の園だけを管理していれば良いというわけではなく、周囲との連携が大切です。
登園の被害の約50%は周囲の園からのものでした。
日頃の管理を怠り、再三の忠告も聞く耳を持たず…。
その結果、「申し訳なかった…。」で済ませてしまうことになってしまいました。
確かに様々な考え方で栽培をしているとは思いますが、周囲に迷惑をかけないということは常識として認知して頂きたいです。
高齢化が進む中、柑橘園の管理が出来なくなっている現実を自覚し、周囲との連携を深めて行くことも大切だと感じます。
対処出来ない時には周囲に助けを求める、求めやすく出来る環境を作り上げるのが我々後継者の役割なんだろうと…。
そのために自分には何が出来るのかを考えつつ日々の作業をしていくことが大切ですね。
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園の管理、先ずは防風垣の補植から!
当園でも防風垣の間が空いてきてる箇所が多くあります。
これは防風垣にしている杉の木が枯れたり、台風などによって倒されたりした後、それを補植しないでいるからです。
毎年、杉の苗木を補植していけば良いのですが、普段の作業に追われてついつい後回しにしてきた結果です。
実際に被害が起きてしまうとその重要性を再認識し、整備を怠ったことを反省することに…。
ここ佐田岬半島は一年を通じて風が強く吹く場所でもあります。
そのため防風垣が整備されてきたのですが、それが近年、行われていない園も多くなりました。
柑橘を栽培する上での優先順位において防風垣の手入れが重要視されてこなくなったのもひとつの要因だと思います。
確かに防風垣の手入れは重労働で、避けたい気持ちは分からないでもないんですが…。
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防風垣をここ佐田岬半島の景観の一部として捉えること!
最近、農村は人を癒す場としても見直されて来ています。
海外ではその位置づけがはっきりしていて、理解を得ている地域もあるようです。
また、農家にとってもメリットは多く、その景観が人を癒すだけではなく、そこで栽培される作物に付加価値を付ける効果も出てきています。
半島を代表するものに石垣で作られた段々畑があります。
この段々畑、昔の人たちが作り上げた機能性に優れた園地で、それに加えて防風垣の設置によってさらに機能が充実して来ました。
それが徐々に減少している現実をふまえて、これからの柑橘栽培をしていくうえで考えていく必要があると感じています…。