剪定枝の焼却処分、2巡目…。

剪定枝の焼却処分

4月頃から始めた剪定作業。
一度に終わらせればいいのですが、あれやこれやとしているうちに6月上旬までかかってしまいました。
毎年、一度に終わらせようと思っているのですが、日程的に難しいのが現状なんですが、剪定することに関しては5月いっぱいに終わらせておけば問題ないと考えています。

当園の剪定作業の流れとしては、作業開始は大きな剪定で、間伐や縮伐等がメインになります。
そして、花の時期が終わる頃からはハサミを使った細かな剪定作業にシフトしていくのが毎年のパターンです。
この間、花から実になり、生理落果の時期へと移ってくるのですが、着果量によっては剪定を控えるケースもあるので、単純に作業をすればよいというわけではありません。

そして、この剪定した枝は枯れてくると黒点病の発生源になってしまいます。
その為、枯枝を園地に放置しておくわけにはいかないので焼却処分することになります。
このようなことから、剪定作業の期間が長くなればなるほど焼却処分の回数が増えてくるというわけです。
回数が増えることはデメリットばかりではなく、一度に焼却するよりは少しづつの方が焼却しやすいこともあるので、これでも良いとは思っています。

 

枯枝の放置は黒点病を誘発する!

枯枝

木の枝を切るということは、収穫作業の時から始まり、剪定作業、摘果作業の時にかけて行います。
当然ですが、切る度に焼却処分するということはしません。
切る木の大きさにもよるのですが、小さく枯れてしまって細かくなり、残らないような状態になる枝には黒点病はほとんど発生しないといっても良いくらいで、問題なのは長い間枝のままで残っている状態なんです。
葉は枯れるとすぐに落ちるのですが、枝は残ってしまいます。それでも小さな小枝は枯れると細かくなるので心配はないのですが、少し太くなるといつまでも残ってしまいます。
この枝を園地に放置しておくと、黒点病の菌が発生し、気温の上昇と雨によって増殖し、風雨によって拡散していくので焼却処分することが大切なんです!

この剪定枝の処理については各農家さんそれぞれの考えがあるようです。
当園のように焼却処分する場合と、園地から他の場所へ持ち出したり、5㎝程度にまで細かくカットして園地に放置する方もいます。中には粉砕する機械を園地に持ち込み処理する方もいるようですが、これは当園のような段々畑の園地では不可能に近く、実際に行っているのは園地までの車のアクセスが良く、平らな園地のケースがほとんどです。

当園の場合、実際の作業効率と黒点病を発生させない対策として考えると焼却処分にするのが得策だと考えています。

焼却処分するにはタイミングが大切です。

焼却処分後

園地内で焼却処分するとなるとそれなりの条件が大切になって来ます。

火を扱うことになるので延焼対策は万全でなくてはなりません。
当園では、雨のタイミングを見計らって焼却しています。当日に雨が降っているのが一番ですが、今日のように前日に雨が降り、園地が十分に湿っていること、そして、木に滴が残っていて、燃焼による熱に木が影響を受けにくい状態であること、そして、一番大切なのが風が穏やかであることです。

このようなことを考慮すると、梅雨時期のように風もなくシトシトと小雨が降っているような日が最も適しているといえます。
しかし、そんな日がタイミングよく来るとは限りません。
その為、消火用の水を確保して万が一のことに備えることも忘れてはいけないですね!

柑橘栽培において最も注意しなければいけない病害の一つでもある黒点病。
これが発生した柑橘は外観が悪くなり商品価値が下がります。
高品質の柑橘を作るためにはこれの対策は必須となり、実際に定期的に防除を行ったり、木の管理をしたりと手間暇をかけているのが現状です。
食味だけではなく、外観の良さも重要視される昨今、この黒点病対策も重要な作業となっています!

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