サンフルーツ

作業日誌(ねのfarm・サンフルーツ製炭と杉準備)

2025年11月4日 晴れ 15.8℃

園地:ねのfarm

作業内容

本日は窯出し作業。

今回使用した原木は、ねのfarm内で耕作放棄されていたサンフルーツの木と、他園地で伐採された同種の木を合わせたもの。

長期間乾燥させていた影響で、一部崩れている炭も見られたが、炭化状態は良好で全体として品質は安定している。

また、柑橘(はるみ)の摘果玉を半分にカットして製炭したバイオ炭もきれいに仕上がっており、果実の構造を活かした形状が印象的な出来栄えだった。

今回の歩留まりは19.8%。

前回に続き安定した結果で、炭化工程がほぼ確立してきたといえる。

窯出し後は、次の製炭に向けて杉材の準備作業を開始。 

柑橘とは異なり、杉は密度が粗く柔らかめの材質のため、どのような仕上がりの炭になるか期待が高まる。

所見・メモ

・今回の炭は軽量で通気性が高い。土壌改良材としてのポテンシャルが高い。

・果実由来の炭は形状の面白さから、アート素材・装飾用としての展開も見込める。

・今後は、柑橘系・広葉樹・針葉樹の炭質比較データを蓄積し、用途別に最適化していく予定。

・製炭後の灰分も分析し、ねのfarm循環プロジェクト内での完全利用を目指す。

作業日誌(ねのfarm 製炭作業)

2025年10月29日 晴れ 14.4℃

園地:ねのfarm

作業内容

本日は製炭作業を開始!

今回の原料はサンフルーツの木。

さらに、花炭づくりのために乾燥させたはるみの果実・イガ付きの栗・チャコールペンシル用の小枝も一緒に投入した。

作業開始は午前8時30分。

時折風が強く吹く中、メンバーと協力しながら慎重に進めた。

着火後は次回に向けた製炭準備も並行して行い、製炭炉の計器を随時チェックしながら工程を管理。

夕方16時15分、全工程を無事に完了した。

所見・メモ

今回の製炭では、「果実と木の融合による花炭づくり」を試みた点が大きな特徴。

はるみの断面が持つ繊細な構造と、炭化による独特の色味の変化がどのように仕上がるか楽しみだ。

また、チャコールペンシル用の素材として枝を同時に炭化することで、“書く”と“飾る”を結ぶ炭の循環デザインを実践できた。

今後は炭の品質(硬度・導電性・色)を確認し、展示・商品化に向けた検討を進める予定。

作業日誌(オゴロのサンフルーツ園地整備)

2025年10月26日

曇りのち晴れ 14.1℃

園地:オゴロ(サンフルーツ)

作業内容

今日は雨上がりの早朝から下草の処理を実施。

水分をしっかり含んだ草は刈りやすいため、

あえてこのタイミングで作業を行うようにしている。

この園地のサンフルーツの木はやや大きめで、

根の保護と地温の安定を図るために、

草丈はあえて少し長めに保つように管理している。

また、当園のすぐ隣にある耕作放棄地の手入れも実施。

園地の環境だけでなく、周囲の生態系の維持も

柑橘の健全な生育に深く関わってくると考えている。

所見・メモ

草の管理は単なる“除草”ではなく、

土壌の呼吸や水分バランスを整えるための重要な工程。

風通しや日当たりを考えながら、

樹勢や果実の状態に合わせて調整を続けていく必要がある。

耕作放棄地を放置すれば、病害虫や雑草種の拡散源にもなりうる。

だからこそ「自園地+周囲の環境」を一体として考え、

地域全体の再生を意識した管理を心がけている。

作業日誌(無煙炭火器によるバイオ炭づくり)

2025年10月25日

曇り時々雨 気温:15.4℃

バイオ炭生産量:7kg

園地:ねのfarm

作業内容

今日は無煙炭火器を使ったバイオ炭づくりを実施。

原料はサンフルーツの剪定枝を中心に使用した。

これまで自然と向き合う形で、どうすれば地域資源を活かしながら未来につなげられるかを考えてきた。

その中で「炭化器の特徴を見極めること」も大切なテーマとなっている。

今回は3種類の炭化器を使用したことを仮定し、それらを実際に使用した時のことをイメージし、比較しながら作業をした。

製炭炉:丸太などを高品質なバイオ炭に仕上げられる。

ドラム缶式炭焼釜:森の中など狭いスペースでの製炭に向く。

無煙炭火器:真上に障害物がなく、風のない小雨の日に最も安定して稼働。

天候や設置条件によって仕上がりに差が出ることもあり、今回は無煙炭火器の特性を改めて確認する良い機会となった。

所見・メモ

小枝中心の原料だったこともあり今回は無煙炭火器で行なった。

燃焼も安定し、灰化を抑えながら理想的な黒色の炭に仕上がった。

ただし、森の中での作業にはこの無煙炭火器は向いていない。炎がもろに外部に出るのは望ましくないからである。

その点、ドラム缶式炭焼釜はそのリスクは少なからず回避できる。

炭づくりは天候と地形、風の流れなど自然との対話そのもの。

効率よりも「その時々の環境に合わせる柔軟さ」が求められる。

今後もそれぞれの炭化器の特徴を活かしながら、

最適な使い分けを模索していきたい。

作業日誌(下草の処理と摘果作業)

2025年10月21日 曇りのち晴れ 18.1℃

園地:午前/オゴロ(サンフルーツ) 午後/コド(清見タンゴール)

作業内容

午前中はオゴロ園のサンフルーツ園地で下草の処理。

前回の作業から少し間が空いたこともあり、草丈が思いのほか伸びていた。

草の生長スピードを改めて実感し、管理間隔の見直しが必要だと感じた。

午後はコド園地の清見タンゴールで摘果作業を実施。

この園地は水のストレスがかかりやすい場所だが、

下草を適度に残すことで土壌の乾燥をやわらげる効果が見られた。

また、地表には野うさぎのフンも確認。

自然の循環の中で生き物たちが関わり合い、

結果的に土の栄養分の一部を担っていることを感じる瞬間でもあった。

所見・メモ

自然とともにある園地管理の重要性を再確認。

草、虫、動物、微生物、そして人の作業がそれぞれの役割を果たしてひとつの「生態系」として成り立っている。

こうした営みの中に柑橘の木々が存在していることを改めて感じた。