循環型農業

作業日誌(はるみの摘果玉の収穫)

2,025年11月16日

晴れ 12.6℃

園地:トミノカ

作業内容

はるみ園で摘果玉の収穫。

今シーズンも京大・11月祭の農薬ゼミの皆さんが、当園のジュースとシロップを販売してくれるとの連絡があった。ジュースはストレートで、シロップは紅茶に入れて提供するらしい。その際、トッピングとして今回収穫した摘果玉を添えるとのこと。

昨年は大好評で、「ぜひ今年も販売したい」という強い要望があった。

摘果玉の価値に気づき、その可能性に光を当ててくれる大学生たちの感性にはいつも驚かされる。当園が大切にする“資源を無駄にしない”という思想や、リジェネラティブな視点を理解してくれているからこそ、このような発想につながるのだと思う。

摘果玉を「廃棄物」にしない。

小さな実の中にも、未来の可能性が宿っている。

今後も、彼らの柔軟な視点から新しい価値が生まれることを期待したい。

初見・メモ

はるみは順調に着色中。

今年の摘果玉は品質も良く、トッピングにも映えそう。

大学生との連携は当園にとって新しい視点を得られる貴重な機会。

作業日誌(はるみ摘果玉・製炭用収穫)

2025年11月5日 曇り 14.1℃

園地:トミノカ(はるみ)

作業内容

今日は製炭用のはるみ摘果玉の収穫を実施。

もちろん、道の駅きらら館で販売するための見た目の良い果実もその中から選別したが、それ以外の果実は乾燥後に製炭する予定。

これまで摘果玉といえば、害虫被害や果皮障害などで販売できなかったものは廃棄するしかなかったが、製炭化を進めることで新たな価値を生み出せる可能性が見えてきた。

前回の試作結果でも、柑橘果実のバイオ炭は炭化状態が良好で美しい仕上がりとなり、今後は商品化の方向で検討を進めていく。

特に柑橘を原料にしたバイオ炭は、まだほとんど例がないため、「ユウギボウシ愛媛」らしいリジェネラティブな発想の新商品として高い付加価値を持たせることができそうだ。

所見・メモ

・今回使用するカットしたはるみの摘果玉は乾燥も進んでおり、炭化の進行がスムーズにいく見込み。

・果皮障害果や形の悪い果実も、炭化によって一つの資源として蘇る。

・このプロセスは、今後の「循環型農業」の中で重要な要素になりそう。

・乾燥段階では除湿管理を徹底し、炭化時のひび割れ抑制と形状保持を意識した。

作業日誌(はるみ摘果玉の乾燥準備)

2025年10月15日 晴れ 21.1℃

場所:倉庫内作業

作業内容

今日は収穫からおよそ一週間が経過したはるみの摘果玉を、乾燥させるための準備を実施。

新たに「バイオ炭」として命を吹き込むため、まずは果実を半分にカット。

その後、45℃で約30時間の乾燥工程にかける予定です。

この工程は、果実を炭化させる際の品質を安定させるための大切なステップ。

果実の水分量を適度に減らすことで、炭化の際にムラが少なく、香り成分も程よく残るようにしています。

所見・メモ

今回の取り組みは、はるみの摘果玉を資源として循環利用していく新たな試み。

これまでジュースやシロップとして活用してきた摘果玉ですが、

今回は“炭”というかたちで次のステップへ。

リジェネラティブな農の循環を、より実践的な形に進めていく第一歩です。