― 発生要因の再確認と今後の対策
日付:2025年9月24日
天候:曇り 26.1℃
園地:ウマキ(清見タンゴール園)
作業内容:病害果実の確認・発生要因の再考

観察内容
清見タンゴールの果実に表皮が粗く、変形した症状が多く確認された。
果皮のざらつきや斑点は今年に入って特に目立つ傾向。
例年よりも発症果の割合が高く、商品価値への影響が懸念される。
発生要因の可能性
1.気象条件
今年は梅雨から夏にかけての湿度が高く、病害の誘発環境になりやすかった。
降雨後の乾きが悪い園地では特に顕著に。
2.樹勢・栄養バランス
裏年で果実数が少なく、その分樹勢が強くなりすぎた木があり、果皮の肥大不良につながった可能性。
カルシウム不足や窒素過多も一因と考えられる。
3.病害虫要因
ダニ類やカイガラムシ類の吸汁跡も疑われる。 黒点病やそうか病との複合症状の可能性もあり、精査が必要。

対策の方向性
園地管理:風通しと日当たりを確保するための剪定と下草管理を徹底。
養分管理:窒素施肥を抑え、カルシウムや微量要素の補給を検討。
病害虫対応:薬剤に頼らない方法で、剪定や粗皮削りを実施し樹体健全化を図る。
データ蓄積:今年の発生量や部位を記録し、来シーズン以降の発生予測に活かす。
所感
清見タンゴールは気候や栄養条件に敏感で、裏年・表年の差が果実の質にも大きく現れる。
病害の原因を単一で捉えるのではなく、気象・樹勢・土壌環境の複合要因として考える必要がある。
今回の観察をもとに、今後の管理方針をさらに精緻化していく。


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