2018年 6月 の投稿一覧

はるみの生理落果について…。

整理落果

今シーズンは着花量が多く、それに伴い着果量も多くなると見込まれています。
これは柑橘全体にいえることのようです。

しかし、柑橘の種類によっては隔年が多く、たくさん実を着ける木とそうでない木の差が激しいものがあります。
当園の場合、はるみがそれに当てはまり、全体的にみると着果量は多いようなのですが、木によっては全く生っていないケースもあります。
これは剪定技術によってある程度カバー出来るようなのですが、これを習得するにはまだまだのようです(笑)

そもそも柑橘の場合、着果量が多いと自ら実を落とす生理落果という現象があります。
このはるみに関しても生理落果はあるのですが、着果量の多い木は多くの実を残してしまうことがあります。
これは摘果作業によって生らす実の数を人の手によって調整します。

木自体が残そうとしている実の数とこちらの思惑が違うのが根本的な要因ですが、もう少し理想的な着果量に近づけたいと思っている今日この頃です…。

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剪定枝は焼却処分が一番!

剪定枝の焼却

この梅雨の時期に行う大切な作業のひとつに剪定枝の焼却処分があります。
果実の収穫後、新芽が出て花が咲く頃から剪定作業を始めます。
その切り取った枝をそのまま放置しておくと黒点病等の病害を発生させる原因となります。

黒点病等の病害の発生が多くなるのが暖かい雨のよく降る時期、つまり、この梅雨の時期と秋の秋雨の時期です。
特にこの時期は剪定作業を終え、その枝が枯れてきていて病害の発生しやすい状態になっているのです。
この黒点病を防除するための散布は定期的に行うのですが、それだけでは防ぐことができません。
枯れ枝の除去はもちろん、切り取った枝を処分することで発生源を絶ってしまうことが大切です。
それには枯れた枝の焼却処分が欠かせません。

この焼却処分は雨の日に行うようにしています。
これは園内での延焼を防止するのが目的で、雨に濡れた木は焼却熱にもある程度耐えることが出来るし、延焼を防ぐ効果もあります。
つまり、雨降りの方が安全に焼却出来るということなんです!

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4~8月は雑木の手入れ週間です!

雑木の手入れ前

春先4月頃から8月頃までの間、木は勢いよく成長していきます。
柑橘の木はもちろん、周囲の雑木も同じこと…。
そのため、雑木mの手入れをする場合、この期間が最も適しているといわれています。
成長の勢いがあるということはそれだけ栄養分を必要としているということです。
なので、この時期に栄養分を絶ってしまうことで木を枯らしてしまおうというものです。

雑木が柑橘園の方に伸びて来るとたちまち日照不足に陥ります。
そうなると柑橘の木の成長に影響を与えるようになり、生産量にも響いてきます。

そこで、雑木の手入れをするのですが、相手は自然に生えている木です。
その成長は力強いものがあり、並大抵では枯れてくれません。
しかも、一気に処理してしまうと周囲への環境にも影響を与えるので徐々に処理することが大切だと考えます。
特に大きな雑木の場合、そこに何十年も生きているのでそれをなくすことが周囲に与える影響は大きいと思われます。

そのため、大きな木になるほど徐々に処理することが出来る巻枯らしがベストな方法だと思っています!
この方法だと最初は葉が枯れて落ちていき、次に小枝、さらにはお大きな枝へと枯れて行くことになります。
このようにジワジワと処理する方法が自然界においても大切だと考えます。

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今の時期によく見かける柑橘の害虫!

アゲハチョウの幼虫

柑橘の害虫といえばダニ類やアザミウマ等の小さなものを思い浮かべることが多いと思います。
はっきりと目で確認出来るものではカメムシやカミキリムシなどがありますね。

少し暖かくなる春先から寒さが厳しくなる初冬まで様々な害虫の対策をしながら柑橘栽培をしているような気がします。
特にゴマダラカミキリには要注意で、小枝を噛んだり、根元に穴を開けそこに卵を産み付け幼虫になると木の中で成長するため、木を枯らせてしまいます。

今の時期に注意したいのはアゲハチョウですね!
卵から孵化した幼虫は新芽の柔らかい葉を食べて成長します。
その食欲は旺盛で、苗木などは葉が全て食べ尽くされてしまうこともあるくらいです。

その対策としては薬剤の散布もあるとは思いますが、当園ではひとつづつ手作業で幼虫を取り除くようにしています。
これがとても大変で、毎日同じ園地に行けるわけでもないので手遅れになり食害にあってしまうことも度々…。

木が成長してしまうとそれほど被害も深刻ではなくなるのですが、植え付けてから2・3年は注意が必要です。

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はるみの生育状況…。

はるみ1

柑橘園では花の季節も終わり実が少しづつ大きくなってきました。
こうなると着果具合が目で確認出来るようになります。

隔年が多いことで知られているはるみですが、今シーズンはどうなのか気になるところですが…。
やはりというか、予想通りというか、木によって隔年の現象がはっきりと出ています。
このはるみに関しては隔年を起こさないような栽培は本当に難しいと実感しています。

着果量の多い木はそれなりに実も大きくなってきています。
それぞれの木によって実の大きさはバラバラですが、そろそろ第一落果も始まるので、これからグングンと成長してくれることだと思います。
このはるみも整理落果をしますが、着果量の割には落ちる量が少ないように思います。
実の量が多いと全体的に小玉傾向になるので、整理落果が終わった時点から摘果作業を開始する必要があります。

はるみの場合、大きくなりすぎても美味しくなく、適度なサイズに仕上げることが大切です。
そのためには、これから先の気象状況とそれに伴った摘果のペースを見極めることがポイントになります。

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