2025年 10月 の投稿一覧

作業日誌(無煙炭火器によるバイオ炭づくり)

2025年10月25日

曇り時々雨 気温:15.4℃

バイオ炭生産量:7kg

園地:ねのfarm

作業内容

今日は無煙炭火器を使ったバイオ炭づくりを実施。

原料はサンフルーツの剪定枝を中心に使用した。

これまで自然と向き合う形で、どうすれば地域資源を活かしながら未来につなげられるかを考えてきた。

その中で「炭化器の特徴を見極めること」も大切なテーマとなっている。

今回は3種類の炭化器を使用したことを仮定し、それらを実際に使用した時のことをイメージし、比較しながら作業をした。

製炭炉:丸太などを高品質なバイオ炭に仕上げられる。

ドラム缶式炭焼釜:森の中など狭いスペースでの製炭に向く。

無煙炭火器:真上に障害物がなく、風のない小雨の日に最も安定して稼働。

天候や設置条件によって仕上がりに差が出ることもあり、今回は無煙炭火器の特性を改めて確認する良い機会となった。

所見・メモ

小枝中心の原料だったこともあり今回は無煙炭火器で行なった。

燃焼も安定し、灰化を抑えながら理想的な黒色の炭に仕上がった。

ただし、森の中での作業にはこの無煙炭火器は向いていない。炎がもろに外部に出るのは望ましくないからである。

その点、ドラム缶式炭焼釜はそのリスクは少なからず回避できる。

炭づくりは天候と地形、風の流れなど自然との対話そのもの。

効率よりも「その時々の環境に合わせる柔軟さ」が求められる。

今後もそれぞれの炭化器の特徴を活かしながら、

最適な使い分けを模索していきたい。

作業日誌(高校生によるバイオ炭を使った土壌再生)

2025年10月23日 曇り時々晴れ 18.9℃

園地:ねのfarm

作業内容

今日は地元高校生たちが参加し、耕作放棄地を使った土壌再生の実践授業を実施。

今回のテーマは「バイオ炭を使った土壌改良」。

彼女たちはこれまで授業の中でバイオ炭について学び、その効果や活用方法に強い関心を持っていた。

ただ、製炭の工程は時間の都合上できなかったため、今回は実際に出来上がったバイオ炭を手に取りながら学び、それを初めて畑に投入することになった。

実験は2パターンで実施:

① 万遍なく地表に撒き、土を被せる方法

② スポット的に穴を掘り、短期間で効果を求める方法

それぞれの違いが土や植物にどんな変化をもたらすのか…。

今後の観察が楽しみだ。

所見・メモ

生徒たちは炭の質感を確かめながら、「これがどう土に効くんだろう?」と興味深そうに話していた。

理論で学んだことを実際に手で触れ、体験を通じて理解する姿勢が印象的だった。

限られた時間の中でも、一人ひとりが自然や土の再生に向き合うきっかけを掴んだように思う。

これからの変化を共に観察し、学びを深めていきたい。

作業日誌(下草の処理と摘果作業)

2025年10月21日 曇りのち晴れ 18.1℃

園地:午前/オゴロ(サンフルーツ) 午後/コド(清見タンゴール)

作業内容

午前中はオゴロ園のサンフルーツ園地で下草の処理。

前回の作業から少し間が空いたこともあり、草丈が思いのほか伸びていた。

草の生長スピードを改めて実感し、管理間隔の見直しが必要だと感じた。

午後はコド園地の清見タンゴールで摘果作業を実施。

この園地は水のストレスがかかりやすい場所だが、

下草を適度に残すことで土壌の乾燥をやわらげる効果が見られた。

また、地表には野うさぎのフンも確認。

自然の循環の中で生き物たちが関わり合い、

結果的に土の栄養分の一部を担っていることを感じる瞬間でもあった。

所見・メモ

自然とともにある園地管理の重要性を再確認。

草、虫、動物、微生物、そして人の作業がそれぞれの役割を果たしてひとつの「生態系」として成り立っている。

こうした営みの中に柑橘の木々が存在していることを改めて感じた。

 作業日誌(無煙炭火器によるバイオ炭作りと畑整備)

2025年10月20日 曇り 18.8℃

園地:ねのfarm

炭作り:資材(サンフルーツ・杉の小枝)約250kg投入

   炭化重量約16kg

作業内容

今日は無煙炭火器を使ったバイオ炭づくりと、教育用の畑の整備作業を実施。

まず、無煙炭火器ではサンフルーツの枝と杉の枝を炭化。

前回の反省を活かし、杉の葉は使用せず枝のみを投入したところ、炎の上がりも安定し、炭化具合も非常に良好だった。

また細かい枝や葉等は土壌再生のためバイオ炭と一緒に混ぜて使うことにする。

午後は、地元高校生との教育プログラムに向けて、

実際に土の再生を学ぶための畑を整備。

石垣で囲い、これから炭と有機物を混ぜ込む実験区として活用していく予定。

所見・メモ

今回のねのfarmでの活動は、単なる炭づくりではなく、

「学びの場づくり」としての意味合いが大きい。

高校生たちが炭の性質を理解し、それをどのように土壌の再生や生態系の循環に活かせるのかを体験的に学ぶ。

この畑がそのきっかけになればと思う。

今後は、バイオ炭投入後の土壌変化の観察や微生物の動きの調査も視野に入れて進めていく予定。

作業日誌(炭出しと無煙炭火器での炭化)

2025年10月18日 晴れ 30.5℃

園地:ねのfarm(午後作業)

作業内容

午後からはねのfarmにて、製炭作業を実施。

まずは、これまで稼働させていた製炭炉からの炭出しを行い、次回製炭に向けた資材(剪定枝など)の投入も合わせて実施。

その後、無煙炭火器を使って、剪定枝や杉の小枝を炭化。

杉は葉付きのままだったため、炎の勢いが強く上がり、炭化時の注意点を再確認することとなった。

今後は葉を落としてから炭化を行うよう改善していく。

所見・メモ

製炭炉によるバイオ炭づくりと並行して、無煙炭火器による小規模・即時型の炭化にも取り組み始めた。

これにより、枝葉などの細かい資材を現場で処理することもできるし、狭い園地でも作業することが出来る。

無駄なく循環させる体制が少しずつ整ってきた。

リジェネラティブな農業の実践において、炭づくりそのものが「資源をつなぐプロセス」となりつつある。

次回は炭の含水率と粒径の確認も予定。