中晩柑を栽培していて苦労することのひとつに貯蔵があります。
収穫後、直ぐに出荷することが少なく、長期にわたって貯蔵するのが通例となっています。
しかし、近年の急激な気候の変化に対応出来ないことが多くなり、貯蔵の難しさを実感している今日この頃です。
これまでは室温や湿度等、倉庫の空気の入れ替えや直射日光の遮断等で対応して来ましたが、その程度の方法では難しくなってきたような感じがします。
これまでの貯蔵方法でも十分に対応できるのか、それとも全く別の方法でないとこれからは難しくなるのか…。
貯蔵設備を設置できるほどの予算をとれることが出来れば問題ないようなのですが、当園のように小規模農家の場合、それほどの投資をしてもそれに見合った収益を上げることが難しいのが現状です。
そこで色々と調べてみたんですが、今現在の方法でも対応出来ることが分かってきました。
ただし、その方法を確実に実行することが重要になります。
再認識の意味も込めてチェックしてみることにします…。
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長期貯蔵にはポリエチレンフィルム!
ポリエチレンフィルムとは一般的にビニール袋と呼ばれているもの…。
厳密にいうと塩化ビニール樹脂のフィルムのことをビニールというらしいのですが、このタイプのものは最近使うことが少なく、ポリエチレンフィルムのことをビニールと呼んでいる場合が多いようです。
このビニール袋で個別包装する場合、収穫後、十分に予措した状態であることが前提になります。
これをひとつずつビニール袋に入れ、低温・高湿度の倉庫内で貯蔵します。
長期貯蔵する場合には必ずといっても良いくらい腐敗果が出ます。
この時に個別に包装することによって腐敗の症状が他の果実に影響を与えることがほとんどないことがメリットとなります。
この際、貯蔵する柑橘のサイズは小さな方が効果的だと思います。
柑橘の種類にもよるのかもしれませんが、不知火や清見タンゴールにおいてこのような効果がありました。
このようなことから当園では長期貯蔵する場合、サイズの小さなものを使用し、ビニール袋に包み込んで涼しい倉庫内で貯蔵しています。
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短期間の貯蔵は新聞紙とビニールを使って!
貯蔵する場合、出荷のタイミングなどによっては短期間の場合があります。
収穫後、一定期間予措してからそれほど時間をおかずに出荷する時はビニール袋を使用した個別包装はしません。
コンテナの内部をビニールで包み、その中に新聞紙を2枚重ねで囲むようにして敷き詰めて貯蔵します。
この方法だと作業時間の短縮にもなるし、傷や病害虫の被害にあっている果実を入れないように気をつけておけば腐敗果になる心配はなさそうです。
出荷まで1ヶ月程度しかない場合には向いているかもしれないですね。
ただし、コンテナに入れる量は約7割程度までとしたほうが良さそうです。
また、倉庫内の室温や湿度の管理や空気の入れ替え等、細やかな管理が必要になるので、それなりの対応が大切ですね!
柑橘の貯蔵について当園では2通りの方法を採用していますが、それらの方法を確実に実行することが効果的な貯蔵を可能にすることと考えています。
これまで以上に確実で丁寧な作業を心がけていきたいと思います!