柑橘王国、愛媛の特定品種の甘平(かんぺい)。
高糖度な上、外皮が非常に薄く、また中のジョウノウもかなり薄いのでとても食べやすいことで人気の品種となっています。
当園では試験的に栽培しているのですが、そろそろ安定生産に入って来ました。
なので、摘果作業も重要になって来ます。
この甘平に関しても後期重点摘果が基本で、これまでは病害虫の被害を受けている実を中心に摘果して来ました。
そして、今回は天生り果の全量摘果を実施して来ました!
他の中晩柑と違っているのは果実の裂果が起こりやすいということです。
その為、早期摘果をしても後で裂果することが多いので、早期摘果は避けたほうが良いと思われます。
一気に摘果することによって裂果を引き起こしてしまうことも懸念されます。
それらを十分考慮した上で摘果作業を進めていくことが大切になりますね!
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甘平の生産量アップは水の管理がポイント!
この甘平は水分管理がとても難しく、与えすぎても少なすぎてもダメで、土壌中の水分量が一定であることが望ましいようです。
特にこの現象が多発するのが8月から10月頃なんですが、年間を通して水分量の管理を行ったデータではこの時期ではなく、5月から7月上旬の果実の細胞分裂が盛んな時期に十分な水分を与えたほうが裂果しないという結果も出ています。
とはいっても、露地栽培では水の管理は難しいのが現状です。
その為、その年の気候の影響を多く受けます。
なので、摘果作業においても、水分管理が難しい露地栽培では、仮に裂果が起こっても直ぐに積み落とすのではなく、木に生らしておくのも一つの方法だといわれています。
要は、一気に果肉が成長しないようにすることがポイントになるのかもしれないですね!
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今シーズンは病害虫の発生が多くなっています…。
この甘平も柑橘カイヨウ病に弱い品種のひとつです。
特に今シーズンは病害虫の発生が多く、黒点病をはじめ、様々な病害が発生しています。
今年のように気温の高い日が続き、雨量も適度にあって湿度が高いと病害にとっては発生しやすいのでしょう!
通常の定期防除では防ぐことのできない園地も多くなっています。
この甘平も例年よりも柑橘カイヨウ病の発生が多くなっているので、感染している枝葉の除去はもちろん、果実も感染していれば落とす必要があります。
これに関しては後期重点摘果云々ではなく、他に感染させないためにもそうゆうに除去・摘果することが大切です。
毎年のように異常気象といわれて久しいですが、これが通常なのだと考え、栽培方法を見直すことも大切なのかもしれませんね…。