黒点病

枯古木の処理が100%出来ても黒点病は防げない!?

葉の黒点病

柑橘栽培における病害虫の中で、最も被害の大きなものに黒点病があります。
この黒点病、果実や葉、枝等に黒い点々が出来る病害なんですが、果実に出来ると著しく商品価値を下げるので最も対策が必要な病害の一つになります。

実際、年間を通じて定期的に防除を繰り返しているにも関わらず、なかなか防除できません。
この黒点病の発生条件となるのが高温・多湿の気象条件であることと、雨によって拡散していくので、今の時期は最高の条件となりますかね。
おまけに、年間を通じて25℃以上の気温の日が年々多くなっていることも対応が難しくなっている要因でもあります。
これらの気象条件下でいかにして発生・拡散を防ぐことが出来るかがポイントになってきます。

黒点病といえば枯れた枝に発生して、それが雨滴によって拡散していくといわれています。
その枯れた枝の除去はかなりの時間をかけても完全に除去することは難しく、次々に出来てくるので「いたちごっこ」のような感じになります。
なので、枝を枯れさせないような木の作り方をすることが重要になってきます。
高度な剪定技術と木の管理が要求させるし、園地全体の管理も大切です。
より一層の精進が必要ですね!

 

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約4ヶ月間にわたる黒点病の防除。

黒点病

柑橘の病害虫で最も危惧されているのが黒点病です。
果実や枝葉に黒い斑点が着くもので、一度発症するとなかなか改善することができません。
通常は小さな斑点がポツポツ出来るのですが、量が多くなると雨垂れが流れた跡の涙斑状になったり、果実全体的に感染した場合は泥塊状になります。
このような症状になった果実は品質が著しく低下して商品価値が下がるので十分に注意する必要があります。

雨が多く最低気温が高くなるこの時期から感染が多くなることから防除を始めるのですが、その期間は気温が下がり空気が乾燥してくる秋口までといった長期にわたります。
例年、5月下旬から9月上旬ころに防除を行うのですが、近年では10月になっても気温が下がらないことが多く、その対策も考えなくてはいけないのが現状です。
現在のところ、JAの営農指導課によって防除回数等も制限されていて、その時の気象条件によって期間を延長することは出来ないのが現状です。

このようなことから、薬剤を散布する防除方法だけではなく、木の管理をはじめ、園地全体の管理を徹底し、黒点病が発症しにくい環境を作っていくことが大切です!

 

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枯れ枝に感染した黒点病は3年ほど生存し続ける!?

黒点病1

柑橘の病害虫の中でも厄介な黒点病。
果実に発生すると商品価値を落としてしまう困った病害です。
近年消費傾向で多少の見た目の悪さは受け入れてもらえますが、それでも「ワケあり」といったようにB級品の扱いです。

この黒点病は果実や葉、そして枝に黒い点々が出来るもので、密度の低いものは黒い点々がポツポツと出来ます。
しかし、密度の高いものは雨垂の流れた跡に発生し淚斑状になります。
雨量が多く気温の高い状態になると発生しやすく、主に枯れ枝に発生し、その後、枝や葉に、そして着果してくると果実に感染します。

これを防除するために年間定期的に農薬の散布を行っているのが通例ですが、それでもなかなか発生を抑えることが出来ません。
単に定期防除を実施するだけではなく、感染源となる枯れ枝の除去の徹底は大切になってきます。
更には、その枯れ枝を作らないよう、木の内部にまで日差しが届くように剪定し、風通しもよくすることが必要です。

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