八朔の着果状況は昨シーズンの半分以下…。

八朔の着果状況

ほんのりした苦みとザクザクの触感が特徴の八朔。
この八朔も近年の甘く食べやすい柑橘の人気に隠れてしまい生産は減少傾向になります。
この半島でもすっかり生産者が減少し、この辺りでは自家消費程度の木だけが残っている程度です。
当園ではサンフルーツ園内に八朔の木があるのですが、木の数にすると数えるほどしかありません。当然ですが、個人販売や自家消費程度しか残ってません。
しかし、このような状況でも八朔のもつ独特な食味のファンの方も多く、全く需要がなくなったわけではありません。
当園のお客様の中には毎年、心待ちにしてくださっている方もおられます!

今シーズンの八朔の着果状況なんですが、昨年の半分以下になりそうです。
というのも、昨シーズンが表年にあたり着果量が多かった影響もあり、今シーズンは裏年になることも少なくなった要因です。
そこで、この隔年をいかに少なくするのかが安定生産にとってとても重要になってきます。
この八朔は剪定によっても着果量に大きく影響が出ます。その為、剪定には注意が必要なんですが、当園の場合、今は木全体の高さを低くしているところなので、なかなか思うような剪定が出来ません。

この木を低くする作業が終わればそれなりに剪定できると思うので、もう少し辛抱してみます(笑)

 

着果量による影響が玉太りに出やすいのが八朔!?

八朔の生育状況

柑橘は着果量によって玉太りへの影響が出やすいのですが、それを少なくするために剪定や摘果の作業が大切になってきます。
この八朔もその傾向が強く、多くの実を着ける柑橘です。
理想的には1つの結果枝に1個の実が理想的なんですが、八朔は数個の実を着けます。

このように生ったり生らなかったりの差の激しい八朔ですが、着果量の多い時は摘果作業によって玉太りをある程度調整することが可能です。
しかし、着果量が少ない場合は摘果を行わないくらいしか対応策がないのが現状で、このようなときは剪定作業によって、花芽を出させるようにして着果量を増やし、隔年を軽減させることがポイントになってきます。
着果量の少なかった木は来シーズンに向けての木の管理をしていくことが着果量を増やしていくことにつながります。

八朔の実のつけ方が変なのは剪定の影響なのかも…。

八朔の着果過多

当園の八朔はサンフルーツ園の中にあります。
そんなこともあり、良く比べるのですが、面白いのは実のつけ方です。
サンフルーツは一本の結果枝に2・3個の実を着ける場合がまれにありますが、大半は1つの結果枝には1個の実がほとんどです。
しかし八朔の場合は一本の結果枝に2・3個はもちろん、中には5・6個もの実を着けていることも珍しくありません…。

このような実は摘果によって1個にしてもそれほど大きくならず、心なしか食味にも影響が出ているように感じます。
着果量の多い場合だと、このような実は全量摘果しておけばいいのですが、少ないとそういうわけにもいきません。
そこで1個を残して残りを摘果ようにしています。

ところで、このような実の着き方になるのは強い結果枝に多いような気がします。なので、あまり強い芽を出さないようにすればいいのです。
そこで剪定作業が大切になってきます。
この辺りでは「木の腹を切ると強い芽が出る!」といいます。
つまり、主枝や亜主枝の木の内側に当たる部分を切らないようにした剪定作業を行い、出来る限り強い芽を出させない工夫が必要になってきます。

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