農作業

今シーズンの太田ポンカンは不作です…。

太田ポンカンの生育状況

当園で人気の柑橘のひとつ、太田ポンカン。
春先から木の樹勢が悪く、気になっていたのですが、今の時期になっても状況は良くならず…。
樹勢の良い木はそれなりに実も着けていて、玉太りもそこそこなんです。
しかし、樹勢の回復が遅れている木は実も少なく、何よりも葉の数が少なく、元気がありません。

このような状況になったのは冬場の寒波の影響が大きいと思われます。
そして、その時期に吹いた冷たく強い風の影響も出ているのではないかと…。

このような状況は当園だけではなく、他の園地の方も同じようでした。
この太田ポンカンには、今年の冬は厳し過ぎたのかもしれませんね。
春先、根が動き始める頃に施肥をして様子をみたんですが、イマイチ反応がよくなかったです。
もう少し根がしっかりとしてくれないと木そのものがダメになる可能性もあります。
これからも要注意な太田ポンカンです!

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今は落としすぎないのがポイントの清見タンゴール。

清見タンゴールの摘果

今の時期は摘果作業がメインになる柑橘農家…。
作業の進行具合が早い方は、すでに一通りの摘果作業を終わらせているかもしれません。
当園はスロースタートというか、今の時期はそれほど急いで摘果はしません。
特に清見タンゴールに関してはこの傾向が強く、全園をチェックしながら周ることはほとんどないんです。

当園の清見タンゴールは果実の肥大化防止と糖度アップのため、どちらかというと生らす果実の量は多い方だと思います。
一番食べて美味しい清見タンゴールのサイズはLサイズ、もしくはMサイズだと考えています。
共選への出荷はL・2Lサイズが評価が高く、Mサイズになるとワンランク下がってしまいます。
そのことを考えるとLサイズを作るのが一番ベストだということになります。

そうはいっても、なかなか思うよに育ってくれないのが現状です。
なので、どうしても小玉傾向になってしまうんです…。

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今シーズンの摘果について…天草(あまくさ)編。

天草の着果状況2

先月の下旬頃から始めている摘果作業…。
昨シーズン、早めに摘果作業に入ったためか、果実が大きくなりすぎたのと着色不良を助長したようなかたちになってしまいました。(あくまでも個人的な見解ですが…。)
そのため、今シーズンは最初からきちんと摘果するのではなく、程々に落としながら天候や雨量などの状況を見極めつつの作業にかかっています。

そんな中、今回は天草(あまくさ)について考えてみました。
この天草は毎年、着花量も多く、その流れでか着果量も多くなります。
それほど隔年がないのが当園での特徴です。
また、天草の果実は大きくなれば良いというわけではなく、適度な大きさ(直径が8cm程度)が良いとされています。
しかし、昨年は摘果作業のペースが早すぎて果実が大きくなりすぎてしまいました。

柑橘の場合、大きければ良いというわけではなく、適度な大きさと着色が必要になります。
その柑橘のもつ特徴が十分に食味として現れるように栽培することが大切なんです!

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段々畑の石垣の除草作業も大切なんです!

石垣の除草作業

佐田岬半島の柑橘園といえば段々畑をイメージされる方も多いと思います。
その段々畑の最大の特徴といえば急斜面に設置された石垣と防風垣ですね!
それら石垣や防風垣の手入れも園内の環境を保つためにも日頃の手入れは欠かせません。
防風垣に関しては一年に一度、台風シーズンが終わった晩秋に手入れを行います。
しかし、石垣に関しては一年を通しての手入れが必要になります。

雨などの災害によって崩れた場合はもちろん、イノシシなどのよって崩されることも多く、その都度、なやむ(補修)することが大切です。
また、除草作業も重要になって来ます。
石垣も地面と同じように雑草が生えてくるので刈り取ることが必要なんですが、地面と違って作業がしにくいのか欠点なんです。同じ面積を刈り取った場合でも倍くらいの時間がかかってしまいます。

しかし、段々畑での栽培効果を十分にあげるためにも手入れを怠ることはできません…。
毎日の地道な作業が必要になってきます!

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夏肥の施用について…。

夏肥の施用

ここ佐田岬半島でも蒸し暑い日が続いています…。
このような日の作業は辛いのもがありますね。
ところが、柑橘達にとって、この時期はとても重要な期間になるんです。

梅雨時期には土壌に含まれる水分量も多くなるので土壌内で分解されるのが早くなります。
そのため、肥料を与えても吸収されるのが早くなる時期でもあります。
また、この時期になると春芽の成長がひと段落するので、地中では細根の成長がピークになるといわれています。
なので、施用した成分がより早く、しかも多く木の中に取り込まれる時期でもあるのです。

吸収量が多くなると、それだけ木に良い影響を与えるように思われますが、過剰になりすぎることも考えておく必要があります。
特に植物の成長に欠かせない窒素が多くなりすぎると、果実にとってあまり好ましくないこともあります。
なので、適量であることが必須の条件になります。

人にとっては蒸し暑く大変な時期ですが、木にとってはとても重要な季節です!
適切な夏肥の施用で柑橘達を元気にしたいですね…。

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